2026.08.31 / 子育て
「本が身近にある生活を−こどもと読書」対象年齢:妊娠6ヶ月〜3歳
執筆:長野県立大学 太田光洋教授
こどもにとって読書は、言葉の力を養うだけでなく、人生をより良く生きるための多様な能力を育てる大切な営みです。
誕生前の胎児期(6〜7ヶ月頃)から聴覚は発達しており、親の読み聞かせによる言葉のリズムや抑揚の記憶は、誕生後の言語習得を早めます。

生まれた後の読み聞かせにおける抱っこなどのスキンシップや優しい言葉かけは、こどもの言葉を育てるだけでなく、「愛されている」という安心感や自己肯定感を育む重要な土台となります。
0歳児はまだ話せなくても「聞く力」が育っており、語彙を蓄積しています。
これは1歳半から2歳頃の急激に語彙が増える「ボキャブラリー・スパート(言語爆発)」期に向けた準備です。この時期は言葉のリズムややりとりを楽しむ短い絵本が好まれ、対話的な読み聞かせがコミュニケーション力を育てます。

3歳頃になると想像力や感性が育ち、長い物語の世界を頭の中でイメージし、登場人物に同化して「準体験」できるようになります。これにより、現実を離れて想像する人間特有の言葉の力が引き出されます。

こどもを本好きにする環境づくりには、寝る前や食後など「一緒に本を見る・読む習慣」を日常化することが大切です。
こどもの目につく場所に本を置くことや、親自身が読書を楽しむ姿を見せるのも効果的です。図書館や書店に立ち寄ったり、園や学校から借りた本を読んだり、小学生になったら本の内容について親子で感想を語り合うことも有意義です。

また読書は、仕事や育児に追われる親にとっても視野を広げ、高いリラックス効果をもたらしてくれます。
親の心が安らぐことで、子育てに向き合う気持ちも楽になります。親子で本が身近にある生活を始めてみませんか。










