家族の未来のために、ゼロから考える――本当に必要な保険とは?

結婚し、パートナーと共に子どものいる人生を考える時、お金についてどう向き合い、万が一の時に役立つ保険についてどう考えたらよいか――。ファイナンシャルプランナーの資格を持ち、保険代理店の営業職として勤務している小出直美さんに話を聞きました。
無闇に大きな保障を求めるのではなく、まずは必要な金額を計算してみよう
「特に男性は『結婚したから生命保険への加入を考えたい』という方が多いです。保険の説明をするとき、万が一の場合にまとまった金額も受け取れる、掛け捨ての死亡保障『定期保険」、貯蓄型の死亡保障『終身保険』『変額保険』、がん保険などを含めての『医療保険』、この3つをまず案内しています。保険会社によって特徴が違うので、さまざまな保険会社の保障内容を比較して自分に合った保障を選択してください」
掛け捨ての死亡保障は、本人が亡くなるか高度障害になった時、一度に保険金全額を受け取るのではなく、毎月決まった金額を受け取るスタイルが主流です。若い時に亡くなると長期間受け取れて、年齢が上がっていくにつれて受け取る保険金の総額は階段状に下がっていきます。階段状にすることで、一度に全額を受け取る場合よりも月々に支払う保険料を抑えられます。

「不必要に大きな保障を求めるのではなく、自分に合ったものにすることが大切です。現状で日々の生活にかかっている支出から自分の分の支出を差し引き、残された家族に『いくらあれば生活できるか』を計算して保障金額を決め、それに対して必要な保険料を支払っていきます」
また、亡くなるのではなく就業不能になった時に大変なのが、収入が減る状態なのに医療費や生活費がかかることです。死亡保障とセットで就業不能保障保険にも入っておくと安心です。
入院の保険は最低限でOK。余力があれば貯蓄型の保険に回そう
「私はずっと保険の仕事をしてきましたが、ファイナンシャルプランナーは保険だけでなく、住宅や教育費のことなど、お金にまつわることを多岐に渡って知っていなければならないので、資格取得のために勉強したことはお客様に保険をお勧めする上でも役に立っています」
小出さんは、東京の私立理系の大学に通う子の母親でもあり、教育費の大きさも日々実感しているそうです。
「子どもの4年間の学費、家賃、光熱費を計算したら1200万円を超えてしまい、恐ろしくなりました。資産運用ではNISAなどが知られていますが、資産運用ができる死亡保障の変額保険を活用される方も多くいます。運用商品なので『絶対にいくら増える』ということは言えませんが、増える可能性が高く、人気があります」
長期に掛けることで増えていく可能性も高まるので、子どもが大学に入学する頃にまとまった額を受け取れることを見据えて、若い時に加入することを小出さんは勧めています。学資保険の代わりや老後の資金にする方も多いそうです。
また、考えてほしいもう一つの保険、「入院の保険」については、「最低限で良いでしょう」と小出さんは話します。「高額療養費制度」によって、月に負担する医療費に上限があるからです。

「入院中はいろいろな出費があり、がんの場合、進行度によっても変わりますが抗がん剤治療などで何回もお金がかかります。がん保険ですと、昔は『がんと診断されたら100万円受け取れます』といったものが主流でしたが、治療期間が長くなるとそれでは足りなくなってしまいます。治療を受けた月に決まった額を受け取れるものですと、それで支払いできるので安心です」
不安になってたくさんの特約を付けても、健康であれば使わないもの。入院の保険については、まずはシンプルに考えてみましょう。









